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5-1 繰り返しを技巧とする狂歌(畳言・畳語)

青字:生徒(勝爺)

茶字:先生(青村豆十郎)

課題5-1

1,(テキストを参考に)同音を繰り返す狂歌をつくる。

年輪を 重ねし人が ちゃりんこで りんご食い食い  けいりん楽しむ

<添削>

同音を繰り返す歌というテーマに「年輪を重ねし人」というテーマを持ってきて「同態のレトリック」を効かせたのはお手柄でした。
また、年齢を重ねた人のイメージと、ちゃりんことりんごの若々しい感じを対比させたのも良いです。この歌は、齢を言祝ぐ歌にもなるでしょう。
しかし、「りん」の音を重ねたのは、すでに「りん回し」の歌が世間に多くあるなかで、それとの比較になってしまい得策ではありません。別な音、たとえば「ねん」の方を重ねるなどした方が初学者向きです。

この仕事 年期を重ね さらにまだ 念には念を 入れてまんねん

・土用の丑の日は「う」のつくものを食すべしということで一句

うなぎやめ 梅肉うどんに きゅうりもみ  かぼちゃ(南瓜)冬瓜(とうがん)
デザートすいか(西瓜)

<添削>
そうでした。今日は土用ですね。
万葉集にある大伴家持が石麻呂なる人物に贈った歌二首は狂歌のはしりともされています。。
「石麻呂(いしまろ)に 吾れもの申す 夏痩せに よしといふものぞ 鰻(むなぎ)とり食(め)せ」
「痩(や)す痩すも 生けらばあらむを 将(はた)やはた 鰻(むなぎ)を漁(と)ると河に流るな」

うなぎやめ 梅肉うどんに きゅうりもみ  かぼちゃ(南瓜)冬瓜(とうがん) デザートすいか(西瓜)

さて、これは瓜の字の多用ですね。 瓜売りが瓜売りに来て瓜売れず売り売り帰る瓜売りの声 なんてのもありますが、井上さんのは熟字訓で色々に読む瓜の字を用いた面白い狂歌でした
何首か返歌をしておきます。

一匹を 五等分して 家族して ウナギの寝床で 食うも幸せ
夏まさに じりじりあがる この気温 うなぎ登りの 価格には負け

では、5-2の課題です。

1. 以前使ったオノマトペ繰り返し言葉のリストから「りんりん」以外を選んで、同じ音を何度も使う狂歌をもう一首挑戦してみましょう。

2.今回作った「?」で終わる歌の疑問に答える狂歌をつくってみましょう。

 

kyoka320-40


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