青字:生徒(勝爺)
茶字:先生(青村豆十郎)
2−3の課題 添削その2
2-3の課題 つづき です。
趣味と四つの御題の組み合わせからもう一首狂歌をつくってみましょう。
オススメは「カメラ」と「生真面目(仕事)」ですが、他の組み合わせでも構いません。
添削その2
仲人は こうかく(広角 口角)沫を飛ばすより ピントをぼかし 包み込むもの
しかるには こうかく(広角 口角)沫を飛ばすより ピントをはずし ぼかすべし
内容に関しては良く練られており問題ありません。
どちらも「口角沫を飛ばす」というフレーズが使われていますが、そこにかかっている「広角」は同音であるだけで前の句から意味を繋ぐと言う意味で正しく掛詞であるとは言えません。下の句で「ピントをぼかし」と入っていますが、それだけで「カメラ」というテーマに気付くのは難しいかもしれません。
このつくりで狂歌を仕立てるならば「カメラ」「写真」「撮影」など直接的な言葉を別に入れるべきでしょう。
内容に仲人が出て来ていますから、この場合は素直に「お見合い写真」などを持ち出して使ってみましょう。
お見合いの写真もソフトフォーカスに 仲人口も絞りてぼかす
あるいは、「口角」と「広角」を分けて両方使う手もあります。
顎ひいて口角上げてニッコリと 広角レンズで見上げ撮影
(広角レンズで腰の辺りから撮って貰うと脚が長く見えるそうな)
というような感じになります。
掛詞ではなくテーマに沿って同音の言葉を隠し込む場合は、もっと多くいろいろな言葉を隠していきます。
例えば
降格を引き延ばされる慣行は 何の因果や取りまとめ役
(広角 引き延ばし 感光 印画 撮りまとめ焼く)
こんな具合になります。