虫の音を引き連れくぐる縄のれん
<陶淵明 >
人生無根蔕
瓢如陌上塵
分散逐風転
此巳非常身
落地為兄弟
何必骨肉親
得歓当作楽
斗酒聚比鄰
盛年不重来
一日難再晨
及時当勉励
歳月不待人
(川島雄三 訳)
にんげんねもなくへたもない
みちにさまようちりあくた
ときのながれにみをまかすだけ
しょせんこのみはつねならず
おなじこのよにうまれりゃきょうだい
えにしはおやよりふかいのだ
うれしいときにはよろこんで
ともだちあつめてのもうじゃないか
わかいときはにどとはこない
あさがいちにちにどないように
いきてるうちがはなではないか
さいげつひとをまたないぜ
<(勝爺 意訳)>
人間しょせん根無し草
金もなけりゃ地位もなし
時の流れに身をまかせ
我が身もこの世も常ならず
同じ世にありゃ皆兄弟
えにしは親よりなお深い
嬉しい時は喜びあいて
友達どうし飲もうじゃないか
元気なのは今のうち
朝が日に二度無いように
生きてるうちが花なのさ
歳月人を待ちはせぬ