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4-5 口語訳狂歌

青字:生徒(勝爺)

茶字:先生(青村豆十郎)

4-5 口語訳狂歌

陸奥の 浅香の沼の 花かつみ かつみる人に 恋やわたらん古今和歌集(667番) 詠み人知らず

上の句すべてが「序詞」になっています。本歌は「逢い見て後の恋心を詠む」と注のある歌です。

この歌が引き出している「かつみる人」に着目。陸奥というのは当時の都からは辺境の地。遠く隔たった場所です。
そして「浅香の沼」。「遠い」そして「浅い」と二つの形容詞が「かつみる人」である相手の心を暗に責めている。そして更に「沼」です。沼は「深み」のイメージがありますから「浅香」と結びつくとオクシモロン効果を得られます。

・オクシモロンとは矛盾撞着技法=相反する言葉を無理矢理結び付ける事による詩的表現です。「小さな巨人」とか「サウンドオブサイレンス」なんてのが代表的です。

幻の花をかっての恋バナに勝手の人は悪く言いよる(青豆)

本歌の技巧をどう読み解き、それを口語訳の詠み口ではどう変えたか。ここでは「はなかつみ」→「幻の花」。「買って」「曾て」と「勝手」で掛詞と相手を責める気持ちを。花から「恋バナ」を引きだし「言い寄る」と「言いよる」へ二重性を持たせました。

 

課題4-5

「信濃なる千曲の川の細石も君し踏みてば玉と拾はむ」 この歌について調べ、現代語訳狂歌を仕立てましょう。

信濃なる千曲の川の細石も君し踏みてば玉と拾はむ
信濃奈流 知具麻能河泊能 左射礼思母 伎弥之布美弖婆 多麻等比呂波牟(万葉集)

千曲川 かわいい君の あとを追い 石を拾いて 意思をたずぬる  

厳しくズバリ言ってしまうと不十分です。確かに難しい課題でした。
この課題は二つのステップに分かれます。一つは本歌を調べ吟味すること。次に、それを踏まえて狂歌化することです。
後者は、それなりに出来ています。工夫もされています。「川」と「可愛い」、「石」と「意思」の組み合わせを使っています。
しかし、どうせならばもっとしっかり掛詞として利用し、「可愛ゆき」「川行き」、「文遣りて」「踏みやりて」など長めのフレーズを利用した方がよいでしょう。

今回の肝となるのは、古歌(本歌)のイメージをどう汲み取るかです。この本歌は「君の踏んだ石ならば玉と思って拾う」という特別視とフェティシズムの強い愛情表現です。
その執着的な感じを何とか表現していただきたい。
そこで出てくるのが、助動詞「つ」「ぬ」の区別です。
「君し踏みてば」の「てば」は「つ」の未然仮定。その作為・人為的様子を使うと巧く表現できます。

出来れば、もう少し考えて再提出してください。

では、次の課題です。

1,落語の中(マクラも含め)に使われる狂歌を探して、簡単に解説してください。

先日、福島市音楽堂で立川談幸氏の落語の講義と高座を聴いてきました。演目は『青菜』。オチはこの演目でよくある合わせオチのスタイルでした。
談幸氏は音楽堂の隣にある古関裕而記念館を見て回れたことを大変喜んでおられました。東京出身の氏にとって東京五輪の行進曲をつくった作曲家を強く敬愛しているのでしょう。
そこで、贈った狂歌一首がこれです。

テンサイを忘れるまじと呼び起こせ 杞憂事故よりずっとマシなり (青豆)

「こせきゆうじ」という文字列を隠しつつ、「天災を忘れるな、心配しすぎの杞憂は事故が起こるより遙かに良いのだから」という福島県民としての教訓、そして「古関裕而」という天才を忘れないで欲しいという思いの入った狂歌です。

kyoka320-40

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